生活保護受給者だった去年の今頃
薬局で鬱病の薬をもらって、コートを羽織って商店街を歩いてた。
季節の変わり目に、なんとなく去年の自分を思い出して染み染みしてアラサーだな俺、って思う。
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さよなら親友
確か、去年の今頃は、家賃が払えずに友達から金を借りて、そのせいで友達が友達じゃなくなってしまった頃だ。
5万円くらい大したことないと思っていたけど、当時の収入は生活保護の11万円くらいで、税金やら何やらを引いたらほとんど手元に残らなかった。
だから借金はずっと返せなくて、でもなんとかしなくちゃいけなくて、でもどうにもなるわけないんだただの生活保護受給者なんだから。
ちゃんと金は返したけど、もう厄介なことには巻き込めないし連絡は取りづらいなぁ。
生活保護は苦しみのループを生む
俺は生活保護のおかげで生きれた。でもイケてる制度だとは思えないな。
こーゆー図式にハマっちゃうから危ない。
鬱になる→仕事を休めと言われる→有給がないから退職して社会福祉制度を活用しろと言われる→なまぽ→金が少しずつなくなる→鬱になる
鬱はループする。ぐるぐるぐるぐる。
生活保護ってのはただの延命装置で、しかも新しい鬱を生んでしまう危険性が高い。
俺は見事にハマって、通帳を見たり将来のことを考える度に鬱を加速させ、こりゃ死ぬしかないなと思ってたくらいだ。
ホント、去年の今頃は地獄だった。
毎日何もせずに金は入ったけどさ、俺は苦しみの連鎖から脱出できなかったんだ。
働け!
結局、手元に残ったのは督促状の山だった。一ヶ月後に生活保護が振り込まれても、一瞬で口座から消えちまう(しかも利息つきで)。
もちろん、世界の貧民よりは遥かにいい暮らしはしていた。水は飲めるし、ケータイもあるし、その気になれば牛丼も食える。
でも不幸ってのは人それぞれだ。
もうダメだ、夜逃げする金もない、死ぬしかない。
そんなとき、中学の友達から電話があった。
「お前、VBA使える?」
すごく簡単なExcel作業をしただけで、5万もらえた(彼のポケットマネーだ)。
その後も何度も呼ばれて仕事をした。
会社なんて行きたくないとか考える余裕もなかった。それは、生きるという行為だった。
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帰り道に靴流通センターで靴を買う。靴のことは詳しくないけど、好きだ。
新しい靴を履くと一歩踏み出す勇気がもらえる気がするんだ!